このガイドの内容:
このチュートリアルは、Railsをはじめようで基本的なRailsの知識を身につけていることを前提としています。
最初に、rails new
コマンドで簡単なRailsアプリケーションを作成してみましょう。
このアプリケーションを使って、このガイドで説明されているすべてのコマンドを動かしながら発見していくことにします。
rails gemがインストールされていない場合は、gem install rails
を実行することでインストールできます。
rails new
rails new
コマンドに渡す第1引数は、アプリケーションの名前です。
$ rails new my_app create create README.md create Rakefile create config.ru create .gitignore create Gemfile create app ... create tmp/cache ... run bundle install
こんな短いコマンドを入力するだけで、Railsが膨大なファイルをセットアップします。これでRailsのディレクトリ構造全体と、このシンプルなアプリケーションをすぐに実行するのに必要なすべてのコードが揃います。
生成をスキップしたいファイルやライブラリがある場合は、rails new
コマンドに以下の引数のいずれかを追加します。
引数 | 説明 |
---|---|
--skip-git |
git init、.gitignore、.gitattributesをスキップ |
--skip-keeps |
バージョン管理用の.keepファイルをスキップ |
--skip-action-mailer |
Action Mailerのファイルをスキップ |
--skip-action-mailbox |
Action Mailbox gemをスキップ |
--skip-action-text |
Action Text gemをスキップ |
--skip-active-record |
Active Recordファイルをスキップ |
--skip-active-job |
Active Jobをスキップ |
--skip-active-storage |
Active Storageのファイルをスキップ |
--skip-action-cable |
Action Cableのファイルをスキップ |
--skip-asset-pipeline |
アセットパイプラインをスキップ |
--skip-javascript |
JavaScriptファイルをスキップ |
--skip-hotwire |
Hotwire統合をスキップ |
--skip-jbuilder |
jbuilder gemをスキップ |
--skip-test |
テストファイルをスキップ |
--skip-system-test |
システムテストのファイルをスキップ |
--skip-bootsnap |
bootsnap gemをスキップ |
rails new
には他にも多くのオプションを渡せます。すべてのオプションを表示するにはrails new --help
を実行してください。
Railsを利用するうえで、きわめて重要なコマンドがいくつかあります。それらを利用頻度順に並べると以下のとおりです。
bin/rails console
bin/rails server
bin/rails test
bin/rails generate
bin/rails db:migrate
bin/rails db:create
bin/rails routes
bin/rails dbconsole
rails new app_name
利用可能なrailsコマンドのリストは、rails --help
で表示できます。利用できるコマンドは現在のディレクトリに応じて変わることがよくあります。各コマンドには説明があるので、必要なものを探せます。
$ rails --help Usage: rails COMMAND [ARGS] The most common rails commands are: generate Generate new code (short-cut alias: "g") console Start the Rails console (short-cut alias: "c") server Start the Rails server (short-cut alias: "s") ... All commands can be run with -h (or --help) for more information. In addition to those commands, there are: about List versions of all Rails ... assets:clean[keep] Remove old compiled assets assets:clobber Remove compiled assets assets:environment Load asset compile environment assets:precompile Compile all the assets ... ... db:fixtures:load Loads fixtures into the ... db:migrate Migrate the database ... db:migrate:status Display status of migrations db:rollback Rolls the schema back to ... db:schema:cache:clear Clears a db/schema_cache.yml file db:schema:cache:dump Creates a db/schema_cache.yml file db:schema:dump Creates a database schema file (either db/schema.rb or db/structure.sql ... db:schema:load Loads a database schema file (either db/schema.rb or db/structure.sql ... db:seed Loads the seed data ... db:version Retrieves the current schema ... ... restart Restart app by touching ... tmp:create Creates tmp directories ...
簡単なRailsアプリケーションをつくりながら、一つずつコマンドを実行していきましょう。
bin/rails server
bin/rails server
コマンドを実行すると、PumaというWebサーバーが起動します(PumaはRailsに標準でバンドルされます)。Webブラウザからアプリケーションにアクセスしたいときは、このコマンドを使います。
bin/rails server
を実行することで、新しいRailsアプリケーションを作成後すぐにRailsアプリケーションを起動できます。
$ cd my_app $ bin/rails server => Booting Puma => Rails 7.0.0 application starting in development => Run `bin/rails server --help` for more startup options Puma starting in single mode... * Version 3.12.1 (ruby 2.5.7-p206), codename: Llamas in Pajamas * Min threads: 5, max threads: 5 * Environment: development * Listening on tcp://localhost:3000 Use Ctrl-C to stop
わずか3つのコマンドを実行しただけで、Railsサーバーを3000番ポートで起動できるようになりました。ブラウザを立ち上げて、http://localhost:3000を開いてみてください。Railsアプリケーションが動作していることが分かります。
サーバーを起動する際にはbin/rails s
のように"s"というエイリアスが使えます。
リッスンするポートは-p
オプションで指定できます。-e
オプションでサーバーの環境を変更できます。デフォルトではdevelopment(開発)環境で実行されます。
$ bin/rails server -e production -p 4000
-b
オプションを使うと、Railsを特定のIPにバインドできます。デフォルトはlocalhostです。-d
オプションを使うと、サーバーをデーモンとして起動できます。
bin/rails generate
bin/rails generate
コマンドは、テンプレートを用いてさまざまなものを作成します。bin/rails generate
を実行すると、利用可能なジェネレータの一覧が表示されます。
ジェネレータコマンドを実行する際にはbin/rails g
のように「g」というエイリアスが使えます。
$ bin/rails generate Usage: rails generate GENERATOR [args] [options] ... ... Please choose a generator below. Rails: assets channel controller generator ... ...
ジェネレータgemをインストールしたり、プラグインに付属しているジェネレータをインストールしたりすることで、ジェネレータを追加できます。自分でジェネレータを作成することも可能です。
ジェネレータを使うと、アプリケーションを動かすのに必要な ボイラープレートコード(定形コード)を書かなくて済むため、多くの時間を節約できます。
それではコントローラジェネレータを使って、コントローラを作ってみましょう。どんなコマンドを使えばよいかをジェネレータに聞いてみましょう。
Railsのすべてのコマンドにはヘルプがついています。多くの *nix(LinuxなどのUnixライクなOS)のユーティリティと同じようにコマンドの末尾に--help
もしくは-h
オプションを追加します(例: rails server --help
)。
$ bin/rails generate controller Usage: bin/rails generate controller NAME [action action] [options] ... ... Description: ... To create a controller within a module, specify the controller name as a path like 'parent_module/controller_name'. ... Example: `bin/rails generate controller CreditCards open debit credit close` Credit card controller with URLs like /credit_cards/debit. Controller: app/controllers/credit_cards_controller.rb Test: test/controllers/credit_cards_controller_test.rb Views: app/views/credit_cards/debit.html.erb [...] Helper: app/helpers/credit_cards_helper.rb
コントローラのジェネレータにはgenerate controller コントローラ名 アクション1 アクション2
という形式でパラメータを渡します。helloアクションを実行すると、ちょっとしたメッセージを表示するGreetings
コントローラを作ってみましょう。
$ bin/rails generate controller Greetings hello create app/controllers/greetings_controller.rb route get 'greetings/hello' invoke erb create app/views/greetings create app/views/greetings/hello.html.erb invoke test_unit create test/controllers/greetings_controller_test.rb invoke helper create app/helpers/greetings_helper.rb invoke test_unit
どんなファイルが生成されたのでしょうか?アプリケーションの中にさまざまなディレクトリが作成され、コントローラファイル、ビューファイル、機能テストのファイル、ビューヘルパー、JavaScriptファイル、スタイルシートファイルが作成されました。
生成されたコントローラ(app/controllers/greetings_controller.rb
)をエディタで開いて以下のように変更してみましょう。
class GreetingsController < ApplicationController def hello @message = "こんにちは、ご機嫌いかがですか?" end end
次はビュー(app/views/greetings/hello.html.erb
)を編集して、メッセージを表示できるようにします。
<h1>ごあいさつ</h1> <p><%= @message %></p>
bin/rails server
でサーバーを起動します。
$ bin/rails server => Booting Puma...
アクセスするURLはhttp://localhost:3000/greetings/helloです。
通常のRailsアプリケーションでは、URLはhttp://ホスト名/コントローラ名/アクション名
というパターンになります。アクション名を指定しないhttp://ホスト名/コントローラ名
というパターンのURLは、コントローラのindex
アクションにアクセスします。
Railsにはデータモデルを生成するジェネレータもあります。
$ bin/rails generate model Usage: bin/rails generate model NAME [field[:type][:index] field[:type][:index]] [options] ... ActiveRecord options: [--migration], [--no-migration] # Indicates when to generate migration # Default: true ... Description: Generates a new model. Pass the model name, either CamelCased or under_scored, and an optional list of attribute pairs as arguments. ...
type
パラメータで指定できるフィールド型については、APIドキュメントに記載されている、SchemaStatements
モジュールのadd_column
メソッドの説明を参照してください。index
パラメータを指定すると、カラムに対応するインデックスも生成されます。
ここでは直接モデルを作成する代わりに(モデルの作成は後ほど行います)、scaffoldをセットアップしましょう。Railsにおけるscaffold(足場)とは、「モデル」「モデルのマイグレーションファイル「モデルを操作するコントローラ」「データを操作・表示するビュー」「それぞれのテストファイル」一式をさします。
"HighScore"という名前の単体リソースを準備してみましょう。このリソースの役割はビデオゲームでの最高得点を記録することです。
$ bin/rails generate scaffold HighScore game:string score:integer invoke active_record create db/migrate/20190416145729_create_high_scores.rb create app/models/high_score.rb invoke test_unit create test/models/high_score_test.rb create test/fixtures/high_scores.yml invoke resource_route route resources :high_scores invoke scaffold_controller create app/controllers/high_scores_controller.rb invoke erb create app/views/high_scores create app/views/high_scores/index.html.erb create app/views/high_scores/edit.html.erb create app/views/high_scores/show.html.erb create app/views/high_scores/new.html.erb create app/views/high_scores/_form.html.erb invoke test_unit create test/controllers/high_scores_controller_test.rb create test/system/high_scores_test.rb invoke helper create app/helpers/high_scores_helper.rb invoke test_unit invoke jbuilder create app/views/high_scores/index.json.jbuilder create app/views/high_scores/show.json.jbuilder create app/views/high_scores/_high_score.json.jbuilder
ジェネレータは、モデル、ビュー、コントローラ、マイグレーション(high_scores
テーブルとフィールドを作成します)を生成し、このリソース用のルーティングを追加します。また、これらのテストも作成します。
scaffold生成の次は、マイグレーション(migration: 移行)を実行する必要があります。マイグレーションを実行するには、データベースのスキーマを変更するRubyのコード(上で出力された20190416145729_create_high_scores.rb
にあるコードのことです)を実行する必要があります。
データベースとはどのデータベースでしょうか?bin/rails db:migrate
コマンドを実行すると、RailsはSQLite3に新しいデータベースを作ります。このコマンドについて詳しくは後述します。
$ bin/rails db:migrate == CreateHighScores: migrating =============================================== -- create_table(:high_scores) -> 0.0017s == CreateHighScores: migrated (0.0019s) ======================================
単体テスト(unit test)について説明します。単体テストとは、コードをテストしてアサーション(assertion: コードが期待どおりに動作するかどうかを確認すること)を行うコードです。単体テストでは、モデルのメソッドなどのコードの一部分を取り出して、入力と出力をテストします。単体テストはあなたにとって友人と同じぐらい大切なものです。単体テストをきちんと書いておくと幸せになれるという事実に早いうちに気づいた人は、間違いなく他の人より先に幸せになれるでしょう。単体テストについて詳しくはテスティングガイドを参照してください。
Railsが作ってくれたインターフェースを見てみましょう。
$ bin/rails server
ブラウザでhttp://localhost:3000/high_scoresを開いてみましょう。それではハイスコアを更新するとしましょう(スペースインベーダーで55,160点とかね!)(訳注: 2003年にDonald Hayesがたたき出したスコアです)。
bin/rails console
console
コマンドを使うと、コマンドラインでRailsアプリケーションと対話的操作を実行できるようになります。bin/rails console
は内部でRubyのIRBを使っているので、IRBを使ったことがあれば簡単に扱えます。IRBは、思いついたアイデアを試してみたり、ウェブサイトにアクセスすることなくサーバのデータを変更したりするときに便利です。
コンソールコマンドを実行するときにbin/rails c
のように"c"というエイリアスが使えます。
以下のようにconsole
コマンドを実行する環境も指定できます。
$ bin/rails console -e staging
コードを動かしたときにデータが変更されないようにするには、以下のようにbin/rails console --sandbox
を実行します。
$ bin/rails console --sandbox Loading development environment in sandbox (Rails 7.0.0) Any modifications you make will be rolled back on exit irb(main):001:0>
app
オブジェクトとhelper
オブジェクトbin/rails console
の実行中、app
オブジェクトとhelper
オブジェクトにアクセスできます。
app
メソッドを使うと、名前付きルーティングヘルパーにアクセスできます。リクエストを投げることもできます。
irb> app.root_path => "/" irb> app.get _ Started GET "/" for 127.0.0.1 at 2014-06-19 10:41:57 -0300 ...
helper
メソッドを使うと、Railsのアプリケーションヘルパーと自分が実装したヘルパーにアクセスできます。
irb> helper.time_ago_in_words 30.days.ago => "about 1 month" irb> helper.my_custom_helper => "my custom helper"
bin/rails dbconsole
bin/rails dbconsole
コマンドは使っているデータベースを見つけて、適切なデータベースコマンドラインツールを起動します(コマンドラインツールに必要な引数も与えられます)。MySQL(MariaDBも含む)、PostgreSQL、SQLite、そしてSQLite3をサポートしています。
DBコンソールコマンドを実行するときにbin/rails db
のように「db」というエイリアスが使えます。
データベースを複数使っている場合(マルチプルデータベース)、 bin/rails dbconsole
はデフォルトでprimaryデータベースに接続します。接続するデータベースは、--database
または--db
で指定できます。
$ bin/rails dbconsole --database=animals
bin/rails runner
bin/rails runner
コマンドを使うと、RubyのコードをRailsのコンテキストで非対話的に実行できます。たとえば次のようになります。
$ bin/rails runner "Model.long_running_method"
ランナーコマンドを実行するときにbin/rails r
のように"r"というエイリアスが使えます。
-e
でrunner
コマンドを実行する環境を指定できます。
$ bin/rails runner -e staging "Model.long_running_method"
ファイル内のRubyコードをrunner
で実行することもできます。
$ bin/rails runner lib/code_to_be_run.rb
bin/rails destroy
destroy
はgenerate
の逆の操作です。ジェネレータコマンドで生成された内容を調べて、それを取り消します。
bin/rails d
のように、「d」というエイリアスでdestroy
コマンドを実行することもできます。
$ bin/rails generate model Oops invoke active_record create db/migrate/20120528062523_create_oops.rb create app/models/oops.rb invoke test_unit create test/models/oops_test.rb create test/fixtures/oops.yml
$ bin/rails destroy model Oops invoke active_record remove db/migrate/20120528062523_create_oops.rb remove app/models/oops.rb invoke test_unit remove test/models/oops_test.rb remove test/fixtures/oops.yml
bin/rails about
bin/rails about
を実行すると、Ruby、RubyGems、Rails、Railsのサブコンポーネントのバージョン、Railsアプリケーションのフォルダー名、現在のRailsの環境名とデータベースアダプタ、スキーマのバージョンが表示されます。
チーム内やフォーラムで質問するときや、セキュリティパッチが自分のアプリケーションに影響するかどうかを確認したいときなど、現在使っているRailsに関する情報が必要なときに便利です。
$ bin/rails about About your application's environment Rails version 7.0.0 Ruby version 2.7.0 (x86_64-linux) RubyGems version 2.7.3 Rack version 2.0.4 JavaScript Runtime Node.js (V8) Middleware: Rack::Sendfile, ActionDispatch::Static, ActionDispatch::Executor, ActiveSupport::Cache::Strategy::LocalCache::Middleware, Rack::Runtime, Rack::MethodOverride, ActionDispatch::RequestId, ActionDispatch::RemoteIp, Sprockets::Rails::QuietAssets, Rails::Rack::Logger, ActionDispatch::ShowExceptions, WebConsole::Middleware, ActionDispatch::DebugExceptions, ActionDispatch::Reloader, ActionDispatch::Callbacks, ActiveRecord::Migration::CheckPending, ActionDispatch::Cookies, ActionDispatch::Session::CookieStore, ActionDispatch::Flash, Rack::Head, Rack::ConditionalGet, Rack::ETag Application root /home/foobar/my_app Environment development Database adapter sqlite3 Database schema version 20180205173523
bin/rails assets
bin/rails assets:precompile
を実行すると、app/assets
配下のファイルをプリコンパイルできます。bin/rails assets:clean
を実行すると、古くなったコンパイル済みのファイルを削除できます。assets:clean
は、古いアセットへのリンクを維持しながら新しいアセットをビルドして最新の状態にするので、「ローリングデプロイ(rolling deploy)」にも使えます。
public/assets
ディレクトリのアセットを完全に削除するにはbin/rails assets:clobber
を実行します。
bin/rails db
bin/rails
コマンドのdb:
名前空間に属するタスクのうち、最もよく使われるのはmigrate
とcreate
です。マイグレーションに関するタスク(up
, down
, redo
, reset
)は一度ひととおり試してみることをおすすめします。bin/rails db:version
は、トラブルシューティングで現在のデータベースの状況を調べるときに便利です。
マイグレーションについて詳しくは、Active Recordマイグレーションを参照してください。
bin/rails notes
bin/rails notes
は、特定のキーワードで始まるコードコメントを検索して表示します。bin/rails notes --help
で利用法を表示できます。
デフォルトでは、app
、config
、db
、lib
、test
ディレクトリにある、拡張子が .builder
、.rb
、.rake
、.yml
、.yaml
、.ruby
、.css
、.js
、.erb
のファイルの中から、「FIXME」「OPTIMIZE」「TODO」キーワードで始まるコメントを検索します(訳注: コメントのキーワードが[FIXME]
のように[]
で囲まれていると検索されません)。
$ bin/rails notes app/controllers/admin/users_controller.rb: * [ 20] [TODO] any other way to do this? * [132] [FIXME] high priority for next deploy lib/school.rb: * [ 13] [OPTIMIZE] refactor this code to make it faster * [ 17] [FIXME]
--annotations
引数で特定のアノテーションを指定できます。デフォルトでは「FIXME」「OPTIMIZE」「TODO」を検索します。アノテーションは大文字小文字を区別する点にご注意ください。
$ bin/rails notes --annotations FIXME RELEASE app/controllers/admin/users_controller.rb: * [101] [RELEASE] We need to look at this before next release * [132] [FIXME] high priority for next deploy lib/school.rb: * [ 17] [FIXME]
config.annotations.register_tags
設定でデフォルトのタグを追加できます。このオプションにはタグのリストを渡せます。
config.annotations.register_tags("DEPRECATEME", "TESTME")
$ bin/rails notes app/controllers/admin/users_controller.rb: * [ 20] [TODO] do A/B testing on this * [ 42] [TESTME] this needs more functional tests * [132] [DEPRECATEME] ensure this method is deprecated in next release
config.annotations.register_directories
設定にデフォルトディレクトリを追加できます。このオプションにはディレクトリ名のリストを渡せます。
config.annotations.register_directories("spec", "vendor")
$ bin/rails notes app/controllers/admin/users_controller.rb: * [ 20] [TODO] any other way to do this? * [132] [FIXME] high priority for next deploy lib/school.rb: * [ 13] [OPTIMIZE] Refactor this code to make it faster * [ 17] [FIXME] spec/models/user_spec.rb: * [122] [TODO] Verify the user that has a subscription works vendor/tools.rb: * [ 56] [TODO] Get rid of this dependency
config.annotations.register_extensions
設定にデフォルトのファイル拡張子を追加できます。このオプションにはファイル拡張子のリストと、対応する正規表現を渡せます。
config.annotations.register_extensions("scss", "sass") { |annotation| /\/\/\s*(#{annotation}):?\s*(.*)$/ }
$ bin/rails notes app/controllers/admin/users_controller.rb: * [ 20] [TODO] any other way to do this? * [132] [FIXME] high priority for next deploy app/assets/stylesheets/application.css.sass: * [ 34] [TODO] Use pseudo element for this class app/assets/stylesheets/application.css.scss: * [ 1] [TODO] Split into multiple components lib/school.rb: * [ 13] [OPTIMIZE] Refactor this code to make it faster * [ 17] [FIXME] spec/models/user_spec.rb: * [122] [TODO] Verify the user that has a subscription works vendor/tools.rb: * [ 56] [TODO] Get rid of this dependency
bin/rails routes
bin/rails routes
で、すべての定義済みルーティングテーブルを表示できます。ルーティングの問題を解決するときや、アプリケーションのルーティング全体を理解するときに便利です。
bin/rails test
Railsでの単体テストについて詳しくは、ガイドのRailsアプリケーションをテストするを参照してください。
Railsにはminitestと呼ばれるテストフレームワークが付属しています。Railsを安定させるには、テストをひととおり書きましょう。test:
名前空間で定義されているタスクは、さまざまなテストを書いて実行するときに役立ちます(皆さんがテストを書いてくれますように!)。
bin/rails tmp
Rails.root/tmp
ディレクトリには一時ファイルが保存されます(*nix系でいう/tmp
ディレクトリと同様です)。一時ファイルには、プロセスIDのファイル、アクションキャッシュのファイルなどがあります。
tmp:
名前空間には、Rails.root/tmp
ディレクトリを作成・削除する以下のタスクがあります。
bin/rails tmp:cache:clear
clears tmp/cache
.bin/rails tmp:sockets:clear
clears tmp/sockets
.bin/rails tmp:screenshots:clear
clears tmp/screenshots
.bin/rails tmp:clear
clears all cache, sockets, and screenshot files.bin/rails tmp:create
creates tmp directories for cache, sockets, and pids.bin/rails initializers
: Railsで呼び出されるすべてのイニシャライザを、実際の呼び出し順で表示します。bin/rails middleware
: アプリで有効になっているRackミドルウェアスタックのリストを表示します。rails stats
: コード量とテスト量の比率やKLOCs(1000を単位とするコード行数)などのコードに関する統計値を表示します。rails secret
: セッションのsecretに用いる擬似乱数を生成します。rails time:zones:all
: Railsが扱えるすべてのタイムゾーンを表示します。独自のRakeタスクの拡張子は.rake
で、
Rails.root/lib/tasks
配下に保存します。また、独自のタスクを作成できる
bin/rails generate task
というコマンドもあります。
desc "手短でクールなタスクの概要" task task_name: [:prerequisite_task, :another_task_we_depend_on] do # マジックをここに書く # 有効なRubyコードなら何でも書ける end
タスクには以下のように引数を渡します。
task :task_name, [:arg_1] => [:prerequisite_1, :prerequisite_2] do |task, args| argument_1 = args.arg_1 end
タスクを名前空間内で定義することで、タスクをグルーピングできます。
namespace :db do desc "何もしないタスク" task :nothing do # 本当に何もしない end end
タスクの呼び出しは以下のように行います。
$ bin/rails task_name $ bin/rails "task_name[value 1]" # 引数の文字列全体を引用符で囲むこと $ bin/rails "task_name[value 1, value2, value3]" # 複数の引数はカンマで区切る $ bin/rails db:nothing
タスク内でアプリケーション内のモデルを使う場合や、データベースに対してクエリを送信する場合は、そのタスクをenvironment
タスクに依存させる必要があります。environment
タスクはアプリケーションのコードを読み込むタスクです。
コマンドラインを使いこなすようになると、自分のニーズやワークフローにふさわしい便利な(時に驚くような)オプションを見つけられるようになります。ここでは、Railsコマンドラインの裏技をいくつか紹介します。
新しいRailsアプリケーションを作成するときに、データベースの種類やバージョン管理の種類(Gitなど)も指定できます。このオプションで、ちょっとした時間と多くのキー入力を節約できます。
それでは--git
オプションと--database=postgresql
オプションの動きを見てみましょう。
$ mkdir gitapp $ cd gitapp $ git init Initialized empty Git repository in .git/ $ rails new . --git --database=postgresql exists create app/controllers create app/helpers ... ... create tmp/cache create tmp/pids create Rakefile add 'Rakefile' create README.md add 'README.md' create app/controllers/application_controller.rb add 'app/controllers/application_controller.rb' create app/helpers/application_helper.rb ... create log/test.log add 'log/test.log'
Railsがリポジトリにファイルを作成する前に、gitappディレクトリを作成して空のgitリポジトリを初期化しておく必要があります。Railsが作成したデータベースの設定ファイルを見てみましょう。
$ cat config/database.yml # PostgreSQL. Versions 9.3 and up are supported. # # Install the pg driver: # gem install pg # On macOS with Homebrew: # gem install pg -- --with-pg-config=/usr/local/bin/pg_config # On macOS with MacPorts: # gem install pg -- --with-pg-config=/opt/local/lib/postgresql84/bin/pg_config # On Windows: # gem install pg # Choose the win32 build. # Install PostgreSQL and put its /bin directory on your path. # # Configure Using Gemfile # gem 'pg' # default: &default adapter: postgresql encoding: unicode # For details on connection pooling, see Rails configuration guide # https://guides.rubyonrails.org/configuring.html#database-pooling pool: <%= ENV.fetch("RAILS_MAX_THREADS") { 5 } %> development: <<: *default database: gitapp_development ... ...
Railsは、指定のデータベース(PostgreSQL)に対応するdatabase.yml
を作成します。
バージョン管理システムに関するオプションを指定する場合の唯一の問題は、最初にアプリケーション用のディレクトリを作り、バージョン管理システムを初期化してから、rails new
コマンドを実行しなければならないことです。
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