本ガイドでは、Ruby on Railsアプリケーションのさまざまなデバッグ技法をご紹介します。
このガイドの内容:
変数にどんな値が入っているかを確認する作業は何かと必要になります。Railsでは以下の3つのメソッドを利用できます。
debug
to_yaml
inspect
debug
debug
ヘルパーは<pre>
タグを返します。このタグの中にYAML形式でオブジェクトが出力されます。これにより、あらゆるオブジェクトを人間が読めるデータに変換できます。たとえば、以下のコードがビューにあるとします。
<%= debug @article %> <p> <b>Title:</b> <%= @article.title %> </p>
ここから以下のような出力を得られます。
--- !ruby/object Article attributes: updated_at: 2008-09-05 22:55:47 body: It's a very helpful guide for debugging your Rails app. title: Rails debugging guide published: t id: "1" created_at: 2008-09-05 22:55:47 attributes_cache: {} Title: Rails debugging guide
to_yaml
別の方法として、任意のオブジェクトに対してto_yaml
を呼び出すことでYAMLに変換できます。変換したこのオブジェクトは、simple_format
ヘルパーメソッドに渡して出力を整形できます。これはdebug
のマジックです。
インスタンス変数や、その他のあらゆるオブジェクトやメソッドをYAML形式で表示します。以下のような感じで使います。
<%= simple_format @article.to_yaml %> <p> <b>Title:</b> <%= @article.title %> </p>
これにより、以下のような結果がビューに表示されます。
--- !ruby/object Article attributes: updated_at: 2008-09-05 22:55:47 body: It's a very helpful guide for debugging your Rails app. title: Rails debugging guide published: t id: "1" created_at: 2008-09-05 22:55:47 attributes_cache: {} Title: Rails debugging guide
inspect
オブジェクトの値を表示するのに便利なメソッドとしてinspect
も利用できます。特に、配列やハッシュを扱うときに便利です。このメソッドはオブジェクトの値を文字列として出力します。以下に例を示します。
<%= [1, 2, 3, 4, 5].inspect %> <p> <b>Title:</b> <%= @article.title %> </p>
上のコードから以下の出力を得られます。
[1, 2, 3, 4, 5] Title: Rails debugging guide
実行時に情報をログに保存できるとさらに便利です。Railsは実行環境ごとに異なるログファイルを出力するようになっています。
RailsはActiveSupport::Logger
クラスを利用してログ情報を出力します。必要に応じて、Log4r
など別のロガーに差し替えることもできます。
別のロガーの指定は、config/application.rb
または環境ごとの設定ファイルで行います。
config.logger = Logger.new(STDOUT) config.logger = Log4r::Logger.new("Application Log")
あるいは、Initializer
セクションに以下のいずれかを追加します。
Rails.logger = Logger.new(STDOUT) Rails.logger = Log4r::Logger.new("Application Log")
ログの保存場所は、デフォルトではRails.root/log/
になります。ログのファイル名は、アプリケーションが実行されるときの環境(development、test、productionなど)が使われます。
ログに出力されるメッセージのログレベルが、設定済みのログレベル以上になった場合に、対応するログファイルにそのメッセージが出力されます。現在のログレベルを知りたい場合は、Rails.logger.level
メソッドを呼び出します。
指定可能なログレベルは:debug
、:info
、:warn
、:error
、:fatal
、:unknown
の6つであり、それぞれ0から5までの数字に対応します。デフォルトのログレベルを変更するには以下のようにします。
config.log_level = :warn # 環境ごとのイニシャライザで利用可能 Rails.logger.level = 0 # いつでも利用可能
これは、development環境やstaging環境ではログを出力し、production環境では不要な情報をログに出力したくない場合などに便利です。
Railsのデフォルトログレベルは全環境でdebug
です。ただし、デフォルトで生成されるconfig/environments/production.rb
では、production
環境のデフォルトログレベルを:info
に設定しています。
コントローラ、モデル、メーラーから現在のログに書き込みたい場合は、logger.(debug|info|warn|error|fatal)
を使います。
logger.debug "Person attributes hash: #{@person.attributes.inspect}" logger.info "Processing the request..." logger.fatal "Terminating application, raised unrecoverable error!!!"
例として、ログに別の情報を追加する機能を装備したメソッドを以下に示します。
class ArticlesController < ApplicationController # ... def create @article = Article.new(article_params) logger.debug "新しい記事: #{@article.attributes.inspect}" logger.debug "記事が正しいかどうか: #{@article.valid?}" if @article.save logger.debug "記事は正常に保存され、ユーザーをリダイレクト中..." redirect_to @article, notice: '記事は正常に作成されました。' else render :new end end # ... private def article_params params.expect(article: [:title, :body, :published]) end end
上のコントローラのアクションを実行すると、以下のようなログが生成されます。
Started POST "/articles" for 127.0.0.1 at 2018-10-18 20:09:23 -0400 Processing by ArticlesController#create as HTML Parameters: {"utf8"=>"✓", "authenticity_token"=>"XLveDrKzF1SwaiNRPTaMtkrsTzedtebPPkmxEFIU0ordLjICSnXsSNfrdMa4ccyBjuGwnnEiQhEoMN6H1Gtz3A==", "article"=>{"title"=>"Debugging Rails", "body"=>"I'm learning how to print in logs.", "published"=>"0"}, "commit"=>"Create Article"} 新しい記事: {"id"=>nil, "title"=>"Debugging Rails", "body"=>"I'm learning how to print in logs.", "published"=>false, "created_at"=>nil, "updated_at"=>nil} 記事が正しいかどうか: true (0.0ms) begin transaction ↳ app/controllers/articles_controller.rb:31 Article Create (0.5ms) INSERT INTO "articles" ("title", "body", "published", "created_at", "updated_at") VALUES (?, ?, ?, ?, ?) [["title", "Debugging Rails"], ["body", "I'm learning how to print in logs."], ["published", 0], ["created_at", "2018-10-19 00:09:23.216549"], ["updated_at", "2018-10-19 00:09:23.216549"]] ↳ app/controllers/articles_controller.rb:31 (2.3ms) commit transaction ↳ app/controllers/articles_controller.rb:31 記事は正常に保存され、ユーザーをリダイレクト中... Redirected to http://localhost:3000/articles/1 Completed 302 Found in 4ms (ActiveRecord: 0.8ms)
このようにログに独自の情報を追加すると、予想外の異常な動作をログで見つけやすくなります。ログに独自の情報を追加する場合は、productionログが無意味な大量のメッセージでうずまらないよう、適切なログレベルを使うようにしてください。
データベースクエリのログを見ただけでは、1個のメソッドを呼び出したときに大量のデータベースクエリがトリガーされる理由がすぐにわからないこともあります。
irb(main):001:0> Article.pamplemousse Article Load (0.4ms) SELECT "articles".* FROM "articles" Comment Load (0.2ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 1]] Comment Load (0.1ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 2]] Comment Load (0.1ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 3]] => #<Comment id: 2, author: "1", body: "Well, actually...", article_id: 1, created_at: "2018-10-19 00:56:10", updated_at: "2018-10-19 00:56:10">
bin/rails console
セッションでActiveRecord.verbose_query_logs = true
を実行すると詳細クエリログモードが有効になります。同じメソッドをもう一度実行すると、大量のデータベース呼び出しを生成しているコード行がどこにあるかががわかるようになります。
irb(main):003:0> Article.pamplemousse Article Load (0.2ms) SELECT "articles".* FROM "articles" ↳ app/models/article.rb:5 Comment Load (0.1ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 1]] ↳ app/models/article.rb:6 Comment Load (0.1ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 2]] ↳ app/models/article.rb:6 Comment Load (0.1ms) SELECT "comments".* FROM "comments" WHERE "comments"."article_id" = ? [["article_id", 3]] ↳ app/models/article.rb:6 => #<Comment id: 2, author: "1", body: "Well, actually...", article_id: 1, created_at: "2018-10-19 00:56:10", updated_at: "2018-10-19 00:56:10">
各データベースステートメントの下には、データベースを呼び出したメソッドがあるソースファイル名と行番号がapp/models/article.rb:6
のように表示されています。これはN+1クエリ(1個のデータベースクエリが多数の追加クエリを生成する問題)が原因となるパフォーマンス問題を突き止めて対処するときに有用です。
Rails 5.2以降は、developmentモードで詳細クエリモードがデフォルトで有効になります。
production環境では詳細クエリモードを有効にしないことをおすすめします。この設定はRubyのKernel#caller
メソッドに依存しており、メソッド呼び出しのスタックトレース生成で大量のメモリをアロケーションする傾向があります。
上述の「詳細なクエリログ」と同様に、バックグラウンドジョブをエンキューするメソッドのソースの場所を表示できます。
development環境ではデフォルトで有効になっています。他の環境で有効にするには、application.rb
または任意の環境イニシャライザに以下を追加します。
config.active_job.verbose_enqueue_logs = true
詳細なクエリログと同様に、production環境での利用は推奨されていません。
SQLステートメントに実行時情報(コントローラやジョブの名前など)を含むタグをコメントすることで、問題のあるクエリを、ステートメントを生成したアプリケーションの領域までさかのぼってトレースできます。 この機能は、遅いクエリをログ出力するとき(例:MySQL、PostgreSQL)や、現在実行中のクエリを表示するとき、エンドツーエンドのトレースツールで利用するときに便利です。
この機能を有効にするには、application.rb
または任意の環境イニシャライザに以下を追加します。
config.active_record.query_log_tags_enabled = true
デフォルトでは、「アプリケーション名」「コントローラ名とアクション」または「ジョブ名」がログ出力されます。デフォルトの形式はSQLCommenterです。たとえば、以下のような形式でログが出力されます。
Article Load (0.2ms) SELECT "articles".* FROM "articles" /*application='Blog',controller='articles',action='index'*/ Article Update (0.3ms) UPDATE "articles" SET "title" = ?, "updated_at" = ? WHERE "posts"."id" = ? /*application='Blog',job='ImproveTitleJob'*/ [["title", "Improved Rails debugging guide"], ["updated_at", "2022-10-16 20:25:40.091371"], ["id", 1]]
ActiveRecord::QueryLogs
の振る舞いを変更して、SQLクエリの全体像を把握するのに有用な情報(アプリケーションログのリクエストやジョブのID、アカウントやテナントの識別子など)を含めることも可能です。
ユーザーとアカウントを多数使うアプリケーションを実行するときに、何らかのカスタムルールを設定してログをフィルタできると便利です。Active SupportのTaggedLogging
を使えば、サブドメインやリクエストIDなどを指定してログを絞り込むことができ、このようなアプリケーションのデバッグがはかどります。
logger = ActiveSupport::TaggedLogging.new(Logger.new(STDOUT)) logger.tagged("BCX") { logger.info "Stuff" } # "[BCX] Stuff"を出力 logger.tagged("BCX", "Jason") { logger.info "Stuff" } # "[BCX] [Jason] Stuff"を出力 logger.tagged("BCX") { logger.tagged("Jason") { logger.info "Stuff" } } # "[BCX] [Jason] Stuff"を出力
ログ出力は、Railsアプリケーションのパフォーマンスに常に小さな影響を与えます。ログをディスクに保存する場合は特にそうです。さらに、場合によっては小さな影響とは言い切れないこともあります。
ログレベル:debug
は、:fatal
と比べてはるかに多くの文字列が評価(およびディスクなどに出力)されるため、パフォーマンスに与える影響がずっと大きくなります。
他にも、以下のようにLogger
の呼び出しを多数実行した場合には落とし穴に注意する必要があります。
logger.debug "Person attributes hash: #{@person.attributes.inspect}"
上の例では、たとえログ出力レベルをdebugにしなかった場合でもパフォーマンスが低下します。その理由は、上のコードでは文字列を評価する必要があり、その際に比較的動作が重いString
オブジェクトのインスタンス化や変数の式展開(interpolation)が行われているからです。
したがって、ロガーメソッドに渡すものはブロック形式にすることをおすすめします。ブロックとして渡しておけば、ブロックの評価は出力レベルが設定レベル以上になった場合にしか行われないようになる(遅延読み込みされる)ためです。これに従って上のコードを書き直すと以下のようになります。
logger.debug { "Person attributes hash: #{@person.attributes.inspect}" }
渡したブロックの内容(ここでは文字列の式展開)は、debugが有効になっている場合にしか評価されません。この方法によるパフォーマンスの改善は、大量のログを出力しているときでないとそれほど実感できないかもしれませんが、それでも採用する価値があります。
本セクションはStack OverflowでのJon Cairnsによる回答として書かれたものであり、cc by-sa 4.0ライセンスに基づいています。
debug
gemでデバッグするコードが期待どおりに動作しない場合は、ログやコンソールに出力して問題を診断できます。ただし、この方法ではエラー追跡を何度も繰り返さねばならず、根本的な原因を突き止めるには能率がよいとは言えません。 実行中のコードを調査するときに最も頼りになるのは、やはりデバッガーです。
デバッガーは、Railsのソースコードについて学びたいけれども始め方が分からないという場合にも助けになります。とにかくアプリケーションへのリクエストのどれか1つでデバッグを開始して、自分が書いたコードからRailsのもっと深いところへダイブする方法は本ガイドを使って学びましょう。
Rails 7では、CRubyで生成した新しいアプリケーションのGemfile
にdebug
gemが含まれるようになりました。デフォルトでは、development
環境とtest
環境でこのgemをすぐに利用できます。使い方について詳しくはdebug
gemのドキュメントを参照してください。
デフォルトでは、デバッグセッションが開始されるのはdebug
ライブラリがrequire
された後です。これはアプリの起動中に行われます。しかしデバッグセッションがあなたのプログラムを邪魔することはないので心配は無用です。
デバッグセッションに入るには、binding.break
(またはエイリアスのbinding.b
やdebugger
)を利用できます。以下の例ではdebugger
を使います。
class PostsController < ApplicationController before_action :set_post, only: %i[ show edit update destroy ] # GET /posts or /posts.json def index @posts = Post.all debugger end # ... end
debugger
ステートメントがアプリで評価されると、デバッグセッションが開始されます。
Processing by PostsController#index as HTML [2, 11] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 2| before_action :set_post, only: %i[ show edit update destroy ] 3| 4| # GET /posts or /posts.json 5| def index 6| @posts = Post.all => 7| debugger 8| end 9| 10| # GET /posts/1 or /posts/1.json 11| def show =>#0 PostsController#index at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:7 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="index", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-8.0.0.alpha/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg)
デバッグセッションはいつでも終了可能です。アプリケーションの実行はcontinue
(またはc
)コマンドで継続可能です。また、デバッグセッションとアプリケーションの両方を終了させたい場合は、quit
(またはq
)コマンドを使います。
デバッグセッションに入ると、RailsコンソールやIRBと同様にRubyコードを入力できます。
(rdbg) @posts # ruby [] (rdbg) self #<PostsController:0x0000000000aeb0> (rdbg)
p
コマンドやpp
コマンドでRubyの式を評価できます(変数名がデバッガのコマンドと衝突しているときなど)。
(rdbg) p headers # コマンド => {"X-Frame-Options"=>"SAMEORIGIN", "X-XSS-Protection"=>"1; mode=block", "X-Content-Type-Options"=>"nosniff", "X-Download-Options"=>"noopen", "X-Permitted-Cross-Domain-Policies"=>"none", "Referrer-Policy"=>"strict-origin-when-cross-origin"} (rdbg) pp headers # コマンド {"X-Frame-Options"=>"SAMEORIGIN", "X-XSS-Protection"=>"1; mode=block", "X-Content-Type-Options"=>"nosniff", "X-Download-Options"=>"noopen", "X-Permitted-Cross-Domain-Policies"=>"none", "Referrer-Policy"=>"strict-origin-when-cross-origin"} (rdbg)
デバッガでは、直接の評価に加えて、さまざまなコマンドで豊富な情報を取り出せます。ここではそのいくつかについてのみご紹介します。
info
(i
): 現在のフレームに関する情報を表示するbacktrace
(bt
): バックトレースと付加情報を表示するoutline
(またはo
、ls
): 現在のスコープで利用可能なメソッド、定数、ローカル変数、インスタンス変数を表示するinfo
コマンドinfo
は、現在のフレームで参照可能なローカル変数やインスタンス変数の値に関する概要を表示します。
(rdbg) info # command %self = #<PostsController:0x0000000000af78> @_action_has_layout = true @_action_name = "index" @_config = {} @_lookup_context = #<ActionView::LookupContext:0x00007fd91a037e38 @details_key=nil, @digest_cache=... @_request = #<ActionDispatch::Request GET "http://localhost:3000/posts" for 127.0.0.1> @_response = #<ActionDispatch::Response:0x00007fd91a03ea08 @mon_data=#<Monitor:0x00007fd91a03e8c8>... @_response_body = nil @_routes = nil @marked_for_same_origin_verification = true @posts = [] @rendered_format = nil
backtrace
コマンドオプションなしで実行すると、backtrace
が以下のようにスタックのフレームをすべて表示します。
=>#0 PostsController#index at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:7 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="index", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-2.0.alpha/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 #2 AbstractController::Base#process_action(method_name="index", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-8.0.0.alpha/lib/abstract_controller/base.rb:214 #3 ActionController::Rendering#process_action(#arg_rest=nil) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-8.0.0.alpha/lib/action_controller/metal/rendering.rb:53 #4 block in process_action at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-8.0.0.alpha/lib/abstract_controller/callbacks.rb:221 #5 block in run_callbacks at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activesupport-8.0.0.alpha/lib/active_support/callbacks.rb:118 #6 ActionText::Rendering::ClassMethods#with_renderer(renderer=#<PostsController:0x0000000000af78>) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actiontext-8.0.0.alpha/lib/action_text/rendering.rb:20 #7 block {|controller=#<PostsController:0x0000000000af78>, action=#<Proc:0x00007fd91985f1c0 /Users/st0012/...|} in <class:Engine> (4 levels) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actiontext-8.0.0.alpha/lib/action_text/engine.rb:69 #8 [C] BasicObject#instance_exec at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activesupport-8.0.0.alpha/lib/active_support/callbacks.rb:127 ..... and more
すべてのフレームには以下の情報が付加されます。
これらの情報で、アプリ内で起こっていることが手に取るようにわかります。しかし、やがて以下のことに気づくでしょう。
ご心配なく。backtrace
コマンドはフレームを絞り込む2つのフィルタオプションを提供しています。
backtrace [num]
: num
でフレーム番号を指定する(backtrace 10
など)backtrace /pattern/
: 識別子やファイルパスがパターンにマッチするフレームだけを表示する(backtrace /MyModel/
など)backtrace [num] /pattern/
のように、2つのオプションを同時に指定することも可能です。
outline
コマンドこのコマンドは、pry
やirb
のls
コマンドに似ています。以下のような、現在のスコープでアクセス可能なものを表示します。
ActiveSupport::Configurable#methods: config AbstractController::Base#methods: action_methods action_name action_name= available_action? controller_path inspect response_body ActionController::Metal#methods: content_type content_type= controller_name dispatch headers location location= media_type middleware_stack middleware_stack= middleware_stack? performed? request request= reset_session response response= response_body= response_code session set_request! set_response! status status= to_a ActionView::ViewPaths#methods: _prefixes any_templates? append_view_path details_for_lookup formats formats= locale locale= lookup_context prepend_view_path template_exists? view_paths AbstractController::Rendering#methods: view_assigns # ..... PostsController#methods: create destroy edit index new show update instance variables: @_action_has_layout @_action_name @_config @_lookup_context @_request @_response @_response_body @_routes @marked_for_same_origin_verification @posts @rendered_format class variables: @@raise_on_open_redirects
デバッガでは、さまざまな方法でブレークポイントを挿入・トリガーできます。debugger
をコードに直接追加する以外に、以下のコマンドでもブレークポイントを挿入できます。
break
(またはb
)
break
: すべてのブレークポイントを表示するbreak <num>
: 現在のファイルのnum
行目にブレークポイントを設定するbreak <file:num>
: file
のnum
行目にブレークポイントを設定するbreak <Class#method>
またはbreak <Class.method>
: Class#method
やClass.method
にブレークポイントを設定するbreak <expr>.<method>
: <expr>
の結果の<method>
にブレークポイントを設定するcatch <Exception>
: Exception
が発生すると停止するブレークポイントを設定するwatch <@ivar>
: 現在のオブジェクトの@ivar
の結果が変更されると停止するブレークポイントを設定する(ただし低速)ブレークポイントを削除するには以下のコマンドが使えます。
delete
(またはdel
)
delete
: すべてのブレークポイントを削除するdelete <num>
: id num
のブレークポイントを削除するbreak
コマンド指定の行番号にブレークポイントを設定します(例: b 28
)。
[20, 29] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 20| end 21| 22| # POST /posts or /posts.json 23| def create 24| @post = Post.new(post_params) => 25| debugger 26| 27| respond_to do |format| 28| if @post.save 29| format.html { redirect_to @post, notice: "Post was successfully created." } =>#0 PostsController#create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:25 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="create", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg) b 28 # breakコマンド #0 BP - Line /Users/st0012/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:28 (line)
(rdbg) c # 続行コマンド [23, 32] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 23| def create 24| @post = Post.new(post_params) 25| debugger 26| 27| respond_to do |format| => 28| if @post.save 29| format.html { redirect_to @post, notice: "Post was successfully created." } 30| format.json { render :show, status: :created, location: @post } 31| else 32| format.html { render :new, status: :unprocessable_entity } =>#0 block {|format=#<ActionController::MimeResponds::Collec...|} in create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:28 #1 ActionController::MimeResponds#respond_to(mimes=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/mime_responds.rb:205 # and 74 frames (use `bt' command for all frames) Stop by #0 BP - Line /Users/st0012/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:28 (line)
以下は指定のメソッド呼び出しにブレークポイントを設定します(例: b @post.save
)。
[20, 29] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 20| end 21| 22| # POST /posts or /posts.json 23| def create 24| @post = Post.new(post_params) => 25| debugger 26| 27| respond_to do |format| 28| if @post.save 29| format.html { redirect_to @post, notice: "Post was successfully created." } =>#0 PostsController#create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:25 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="create", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg) b @post.save # breakコマンド #0 BP - Method @post.save at /Users/st0012/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/suppressor.rb:43
(rdbg) c # 続行コマンド [39, 48] in ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/suppressor.rb 39| SuppressorRegistry.suppressed[name] = previous_state 40| end 41| end 42| 43| def save(**) # :nodoc: => 44| SuppressorRegistry.suppressed[self.class.name] ? true : super 45| end 46| 47| def save!(**) # :nodoc: 48| SuppressorRegistry.suppressed[self.class.name] ? true : super =>#0 ActiveRecord::Suppressor#save(#arg_rest=nil) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/suppressor.rb:44 #1 block {|format=#<ActionController::MimeResponds::Collec...|} in create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:28 # and 75 frames (use `bt' command for all frames) Stop by #0 BP - Method @post.save at /Users/st0012/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/suppressor.rb:43
catch
コマンド例外発生時に停止します(例: catch ActiveRecord::RecordInvalid
)。
[20, 29] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 20| end 21| 22| # POST /posts or /posts.json 23| def create 24| @post = Post.new(post_params) => 25| debugger 26| 27| respond_to do |format| 28| if @post.save! 29| format.html { redirect_to @post, notice: "Post was successfully created." } =>#0 PostsController#create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:25 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="create", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg) catch ActiveRecord::RecordInvalid # catchコマンド #1 BP - Catch "ActiveRecord::RecordInvalid"
(rdbg) c # 続行コマンド [75, 84] in ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb 75| def default_validation_context 76| new_record? ? :create : :update 77| end 78| 79| def raise_validation_error => 80| raise(RecordInvalid.new(self)) 81| end 82| 83| def perform_validations(options = {}) 84| options[:validate] == false || valid?(options[:context]) =>#0 ActiveRecord::Validations#raise_validation_error at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:80 #1 ActiveRecord::Validations#save!(options={}) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:53 # and 88 frames (use `bt' command for all frames) Stop by #1 BP - Catch "ActiveRecord::RecordInvalid"
watch
コマンドインスタンス変数の変更時に停止します(例: watch @_response_body
)。
[20, 29] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 20| end 21| 22| # POST /posts or /posts.json 23| def create 24| @post = Post.new(post_params) => 25| debugger 26| 27| respond_to do |format| 28| if @post.save! 29| format.html { redirect_to @post, notice: "Post was successfully created." } =>#0 PostsController#create at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:25 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="create", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg) watch @_response_body # watchコマンド #0 BP - Watch #<PostsController:0x00007fce69ca5320> @_response_body =
(rdbg) c # 続行コマンド [173, 182] in ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal.rb 173| body = [body] unless body.nil? || body.respond_to?(:each) 174| response.reset_body! 175| return unless body 176| response.body = body 177| super => 178| end 179| 180| # renderかredirectが既に実行されたかどうかをテストする 181| def performed? 182| response_body || response.committed? =>#0 ActionController::Metal#response_body=(body=["<html><body>You are being <a href=\"ht...) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal.rb:178 #=> ["<html><body>You are being <a href=\"ht... #1 ActionController::Redirecting#redirect_to(options=#<Post id: 13, title: "qweqwe", content:..., response_options={:allow_other_host=>false}) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/redirecting.rb:74 # and 82 frames (use `bt' command for all frames) Stop by #0 BP - Watch #<PostsController:0x00007fce69ca5320> @_response_body = -> ["<html><body>You are being <a href=\"http://localhost:3000/posts/13\">redirected</a>.</body></html>"] (rdbg)
さまざまな種類のブレークポイントに加えて、より高度なデバッグフローを実現するオプションも指定できます。現在は以下の4種類のオプションがサポートされています。
do: <cmdまたはexpr>
: ブレークポイントがトリガーされると、指定のコマンドや式を実行してプログラムを続行する
break Foo#bar do: bt
: Foo#bar
が呼び出されたときにスタックフレームを出力するpre: <cmdまたはexpr>
: ブレークポイントがトリガーされると、指定のコマンドや式を実行してから停止する
break Foo#bar pre: info
: Foo#bar
が呼び出されると、周辺の変数を出力してから停止するif: <expr>
: <expr
>の結果がtrueの場合にのみブレークポイントを停止する
break Post#save if: params[:debug]
: params[:debug]
もtrueの場合にPost#save
で停止するpath: <path_regexp>
: トリガーとなるイベント(メソッド呼び出しなど)が指定のパスで発生した場合にのみブレークポイントを停止する
break Post#save path: app/services/a_service
: メソッド呼び出しが/app\/services\/a_service/
を含むパスで発生したらPost#save
で停止する最初の3つのオプション「do:
」「pre:
」「if:
」については、以下のように前述のdebugger
ステートメントのオプションとしても利用できます。
[2, 11] in ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb 2| before_action :set_post, only: %i[ show edit update destroy ] 3| 4| # GET /posts or /posts.json 5| def index 6| @posts = Post.all => 7| debugger(do: "info") 8| end 9| 10| # GET /posts/1 or /posts/1.json 11| def show =>#0 PostsController#index at ~/projects/rails-guide-example/app/controllers/posts_controller.rb:7 #1 ActionController::BasicImplicitRender#send_action(method="index", args=[]) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/actionpack-7.0.0.alpha2/lib/action_controller/metal/basic_implicit_render.rb:6 # and 72 frames (use `bt' command for all frames) (rdbg:binding.break) info %self = #<PostsController:0x00000000017480> @_action_has_layout = true @_action_name = "index" @_config = {} @_lookup_context = #<ActionView::LookupContext:0x00007fce3ad336b8 @details_key=nil, @digest_cache=... @_request = #<ActionDispatch::Request GET "http://localhost:3000/posts" for 127.0.0.1> @_response = #<ActionDispatch::Response:0x00007fce3ad397e8 @mon_data=#<Monitor:0x00007fce3ad396a8>... @_response_body = nil @_routes = nil @marked_for_same_origin_verification = true @posts = #<ActiveRecord::Relation [#<Post id: 2, title: "qweqwe", content: "qweqwe", created_at: "... @rendered_format = nil
上述のオプションを利用すると、以下のようにデバッグのワークフローをスクリプト化できます。
def create debugger(do: "catch ActiveRecord::RecordInvalid do: bt 10") # ... end
これで、スクリプト化されたコマンドをデバッガーが実行してcatch
ブレークポイントを挿入します。
(rdbg:binding.break) catch ActiveRecord::RecordInvalid do: bt 10 #0 BP - Catch "ActiveRecord::RecordInvalid" [75, 84] in ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb 75| def default_validation_context 76| new_record? ? :create : :update 77| end 78| 79| def raise_validation_error => 80| raise(RecordInvalid.new(self)) 81| end 82| 83| def perform_validations(options = {}) 84| options[:validate] == false || valid?(options[:context]) =>#0 ActiveRecord::Validations#raise_validation_error at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:80 #1 ActiveRecord::Validations#save!(options={}) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:53 # and 88 frames (use `bt' command for all frames)
catch
ブレークポイントがトリガーされると、スタックフレームが出力されます。
Stop by #0 BP - Catch "ActiveRecord::RecordInvalid" (rdbg:catch) bt 10 =>#0 ActiveRecord::Validations#raise_validation_error at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:80 #1 ActiveRecord::Validations#save!(options={}) at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/validations.rb:53 #2 block in save! at ~/.rbenv/versions/3.0.1/lib/ruby/gems/3.0.0/gems/activerecord-7.0.0.alpha2/lib/active_record/transactions.rb:302
この手法を活用することで、同じデバッグフローを繰り返し入力する手間を省いてスムーズにデバッグできるようになります。
その他のコマンドや設定オプションについて詳しくはdebug
gemのドキュメントを参照してください。
web-console
gemによるデバッグWeb Consoleはdebug
と似ていますが、ブラウザ上で動作する点が異なります。開発中の任意のページで、ビューやコントローラのコンテキストでコンソールをリクエストできます。コンソールは、HTMLコンテンツの下に表示されます。
console
メソッドを呼び出すことで、任意のコントローラのアクションやビューでいつでもコンソールを呼び出せます。
たとえば、コントローラで以下のように呼び出せます。
class PostsController < ApplicationController def new console @post = Post.new end end
ビューでも以下のように呼び出せます。
<% console %> <h2>New Post</h2>
上のコードは、ビューの内部でコンソールを出力します。console
を呼び出す位置を気にする必要はありません。コンソールは、呼び出し位置にかかわらず、HTMLコンテンツの隣りに出力されます。
コンソールでは純粋なRubyコードを実行できます。ここでカスタムクラスの定義やインスタンス化を行うことも、新しいモデルを作成することも、変数を検査したりすることもできます。
1回のリクエストで出力できるコンソールは1つだけです。console
を2回以上呼び出すと、web-console
でエラーが発生します。
instance_variables
を呼び出すと、コンテキストで利用可能なインスタンス変数をすべてリスト表示できます。すべてのローカル変数をリスト表示したい場合は、local_variables
を使います。
config.web_console.allowed_ips
: 認証済みのIPv4/IPv6アドレスとネットワークのリストです(デフォルト値: 127.0.0.1/8、::1
)。config.web_console.whiny_requests
: コンソール出力が抑制されている場合にメッセージをログ出力します(デフォルト値: true
)。web-console
はサーバー上の純粋なRubyコードをリモート評価できるので、production環境では絶対に使わないください。
Railsに限らず、Rubyアプリケーションではメモリーリークが発生することがあります。リークはRubyコードレベルのこともあれば、Cコードレベルのこともあります。
このセクションでは、Valgrindなどのツールを使ってこうしたメモリーリークの検出と修正を行う方法をご紹介します。
Valgrindは、メモリーリークや競合状態の検出を行うCコードベースのアプリケーションです。
Valgrindには、さまざまなメモリー管理上のバグやスレッドバグなどを自動検出し、プログラムの詳細なプロファイリングを行うための各種ツールがあります。たとえば、インタプリタ内にあるC拡張機能がmalloc()
を呼び出した後free()
を正しく呼び出さなかった場合、このメモリーはアプリケーションが終了するまで利用できなくなります。
Valgrindのインストール方法とRuby内での利用方法について詳しくは、ValgrindとRuby(Evan Weaver著、英語)を参照してください。
derailed_benchmark gemのREADMEには、メモリーリークを検出および修正する優れた記事があります。
アプリケーションのエラーを検出し、デバッグするためのRailsプラグインがあります。デバッグ用に便利なプラグインのリストを以下にご紹介します。
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