Ruby on Rails インストールガイド

本ガイドでは、Rubyプログラミング言語とRailsフレームワークをOS(オペレーティングシステム)にインストールする手順を説明します。

OSにはRubyがプリインストールされている場合もありますが、最新でないことが多いうえに、アップグレードできないようになっています。Miseなどのバージョン管理ソフトウェアを使うことで、最新バージョンのRubyをインストールできるようになり、アプリごとに異なるバージョンのRubyを使い分けることも、新しいバージョンがリリースされたときのアップグレードも手軽に行えるようになります。

Dockerが使える環境であれば、自分のコンピュータにRubyやRailsを直接インストールせずに、Dev Container環境内でRailsを実行することも可能です。詳しくはDev Containerガイドを参照してください。

1 OSごとのRubyインストール方法

今使っているOSに応じて、以下のセクションを参照してください。

$で始まるコマンドはターミナルで実行する必要があります。

訳注: Rails Girls インストール・レシピにもRubyとRailsのインストール方法が記載されています。こちらではmacOS環境のRubyインストールにrbenvを使っています。

1.1 macOSにRubyをインストールする

これらの手順を実行するには、macOS Catalina 10.15以降が必要です。

macOSでRubyをコンパイルするために必要な依存関係をインストールするには、Xcode Command Line ToolsとHomebrewが必要です。

ターミナルを開いて、次のコマンドを実行します。

# Xcode Command Line Toolsをインストールする
$ xcode-select --install

# Homebrewと依存関係をインストールする
$ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
$ echo 'export PATH="/opt/homebrew/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc
$ source ~/.zshrc
$ brew install openssl@3 libyaml gmp rust

# Miseバージョンマネージャをインストールする
$ curl https://mise.run | sh
$ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate)"' >> ~/.zshrc
$ source ~/.zshrc

# MiseでRubyをグローバルにインストールする
$ mise use -g ruby@3

1.2 UbuntuにRubyをインストールする

これらの手順を実行するには、Ubuntu Jammy 22.04以降が必要です。

ターミナルを開き、次のコマンドを実行します。

# aptで依存関係をインストールする
$ sudo apt update
$ sudo apt install build-essential rustc libssl-dev libyaml-dev zlib1g-dev libgmp-dev

# Miseバージョンマネージャをインストールする
$ curl https://mise.run | sh
$ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate)"' >> ~/.bashrc
$ source ~/.bashrc

# MiseでRubyをグローバルにインストールする
$ mise use -g ruby@3

1.3 WindowsにRubyをインストールする

Windows Subsystem for Linux(WSL)は、WindowsでのRuby on Rails開発に最適なエクスペリエンスを提供します。WSLではWindows内でUbuntuを実行するため、production(本番)環境でサーバーが実行される環境に近い環境で作業できます。

Windows 11、またはWindows 10バージョン 2004 以降(ビルド 19041 以降)が必要です。

PowerShell(またはWindowsコマンドプロンプト)を開いて、以下を実行します。

$ wsl --install --distribution Ubuntu-24.04

インストールプロセス中に再起動を求められる場合があります。

インストールが終わると、スタートメニューからWSLのUbuntuを開けるようになります。プロンプトが表示されたら、Ubuntuユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

続いて、以下のコマンドを実行します。

# aptで依存関係をインストールする
$ sudo apt update
$ sudo apt install build-essential rustc libssl-dev libyaml-dev zlib1g-dev libgmp-dev

# Miseバージョンマネージャをインストールする
$ curl https://mise.run | sh
$ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate bash)"' >> ~/.bashrc
$ source ~/.bashrc

# MiseでRubyをグローバルにインストールする
$ mise use -g ruby@3

2 Rubyがインストールされたことを確認する

Rubyがインストールされたら、以下のコマンドを実行して動作を確認できます。

$ ruby --version
ruby 3.3.6

3 Railsをインストールする

Rubyの「gem」とは、RubyのライブラリであるRubyプログラムの自己完結型パッケージです。Rubyのgemコマンドを使うことで、RubyGems.orgから最新バージョンのRailsと依存関係をインストールできます。

以下のコマンドを実行して最新のRailsをインストールし、ターミナルで使えるようにします。

$ gem install rails

Railsが正しくインストールされていることを確認するには、以下のコマンドを実行するとバージョン番号が表示されます。

$ rails --version
Rails 8.0.0

railsコマンドが見つからない場合は、ターミナルを再起動してみてください。

以上で、RubyとRailsのインストールは完了です。Railsをはじめようガイドに進みましょう!

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