本ガイドでは、Rubyプログラミング言語とRailsフレームワークをOS(オペレーティングシステム)にインストールする手順を説明します。
OSにはRubyがプリインストールされている場合もありますが、最新でないことが多いうえに、アップグレードできないようになっています。Miseなどのバージョン管理ソフトウェアを使うことで、最新バージョンのRubyをインストールできるようになり、アプリごとに異なるバージョンのRubyを使い分けることも、新しいバージョンがリリースされたときのアップグレードも手軽に行えるようになります。
Dockerが使える環境であれば、自分のコンピュータにRubyやRailsを直接インストールせずに、Dev Container環境内でRailsを実行することも可能です。詳しくはDev Containerガイドを参照してください。
今使っているOSに応じて、以下のセクションを参照してください。
$
で始まるコマンドはターミナルで実行する必要があります。
訳注: Rails Girls インストール・レシピにもRubyとRailsのインストール方法が記載されています。こちらではmacOS環境のRubyインストールにrbenvを使っています。
これらの手順を実行するには、macOS Catalina 10.15以降が必要です。
macOSでRubyをコンパイルするために必要な依存関係をインストールするには、Xcode Command Line ToolsとHomebrewが必要です。
ターミナルを開いて、次のコマンドを実行します。
# Xcode Command Line Toolsをインストールする $ xcode-select --install # Homebrewと依存関係をインストールする $ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)" $ echo 'export PATH="/opt/homebrew/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc $ source ~/.zshrc $ brew install openssl@3 libyaml gmp rust # Miseバージョンマネージャをインストールする $ curl https://mise.run | sh $ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate)"' >> ~/.zshrc $ source ~/.zshrc # MiseでRubyをグローバルにインストールする $ mise use -g ruby@3
これらの手順を実行するには、Ubuntu Jammy 22.04以降が必要です。
ターミナルを開き、次のコマンドを実行します。
# aptで依存関係をインストールする $ sudo apt update $ sudo apt install build-essential rustc libssl-dev libyaml-dev zlib1g-dev libgmp-dev # Miseバージョンマネージャをインストールする $ curl https://mise.run | sh $ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate)"' >> ~/.bashrc $ source ~/.bashrc # MiseでRubyをグローバルにインストールする $ mise use -g ruby@3
Windows Subsystem for Linux(WSL)は、WindowsでのRuby on Rails開発に最適なエクスペリエンスを提供します。WSLではWindows内でUbuntuを実行するため、production(本番)環境でサーバーが実行される環境に近い環境で作業できます。
Windows 11、またはWindows 10バージョン 2004 以降(ビルド 19041 以降)が必要です。
PowerShell(またはWindowsコマンドプロンプト)を開いて、以下を実行します。
$ wsl --install --distribution Ubuntu-24.04
インストールプロセス中に再起動を求められる場合があります。
インストールが終わると、スタートメニューからWSLのUbuntuを開けるようになります。プロンプトが表示されたら、Ubuntuユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。
続いて、以下のコマンドを実行します。
# aptで依存関係をインストールする $ sudo apt update $ sudo apt install build-essential rustc libssl-dev libyaml-dev zlib1g-dev libgmp-dev # Miseバージョンマネージャをインストールする $ curl https://mise.run | sh $ echo 'eval "$(~/.local/bin/mise activate bash)"' >> ~/.bashrc $ source ~/.bashrc # MiseでRubyをグローバルにインストールする $ mise use -g ruby@3
Rubyがインストールされたら、以下のコマンドを実行して動作を確認できます。
$ ruby --version ruby 3.3.6
Rubyの「gem」とは、RubyのライブラリであるRubyプログラムの自己完結型パッケージです。Rubyのgem
コマンドを使うことで、RubyGems.orgから最新バージョンのRailsと依存関係をインストールできます。
以下のコマンドを実行して最新のRailsをインストールし、ターミナルで使えるようにします。
$ gem install rails
Railsが正しくインストールされていることを確認するには、以下のコマンドを実行するとバージョン番号が表示されます。
$ rails --version Rails 8.0.0
rails
コマンドが見つからない場合は、ターミナルを再起動してみてください。
以上で、RubyとRailsのインストールは完了です。Railsをはじめようガイドに進みましょう!
Railsガイドは GitHub の yasslab/railsguides.jp で管理・公開されております。本ガイドを読んで気になる文章や間違ったコードを見かけたら、気軽に Pull Request を出して頂けると嬉しいです。Pull Request の送り方については GitHub の README をご参照ください。
原著における間違いを見つけたら『Rails のドキュメントに貢献する』を参考にしながらぜひ Rails コミュニティに貢献してみてください 🛠💨✨
本ガイドの品質向上に向けて、皆さまのご協力が得られれば嬉しいです。
Railsガイド運営チーム (@RailsGuidesJP)
Railsガイドは下記の協賛企業から継続的な支援を受けています。支援・協賛にご興味あれば協賛プランからお問い合わせいただけると嬉しいです。